少林寺拳法ってなに?

少林寺拳法は、(財)日本武道館公認の日本武道館を中心とした、日本武道協議会に加盟する現代九武道の一つで、延べ会員数は全国で約170万人います。
麻薬取締官の逮捕術(http://www.ncd.mhlw.go.jp/saiyou.htmlにも採用されていて、空手のような突き、蹴り、受けなどの技と、合気道のように人体の特性を利用し、関節を極める、または投げるなどをして相手を制する技の両方を兼ね備えており、力に頼らない護身の術が学べます。
また、平成24年より実施されている中学武道授業では、文部科学省より中学武道必須科目の選択肢の一つに指定されています。
少林寺拳法は守主攻従を教えの一つとしており、自分から相手を攻撃することはなく、あくまでも身を守るために使用することを教えとしています。

少林寺拳法は1947(昭和22)年10月、戦後の日本において、荒れ果てた社会、弱肉強食で夢も誇りも持てない
若者の将来を憂い香川県多度津町において力愛不二の教えと自己確立自他共楽を旨とする“技法”を中心とした社会に役立つ人づくりを目的として、開祖 宗 道臣により創始されました。

 1936(昭和11)年に嵩山少林寺で義和門拳の法脈継承の儀式を行った、
開祖 宗 道臣は終戦の年の1945(昭和20)年8月9日に当時の満州で、ソ連軍の攻撃に遭遇し、約一年間をソ連軍政下の満州にて生活する事になる中で、法律や政治のあり方はその立場に立つ人の人格や考え方によって大きな差が出る事を発見し、
「人、人、人、すべては人の質にある」という事を悟られました。

 しかし、帰国してみると、当時の日本は道義も秩序も無い弱肉強食の修羅場のような状況で、特に次代を担う青少年の荒廃は目を覆うばかりだったといいます。「これではいけない、これからの半生を骨のある青少年の育成に捧げよう」との思いから、人を魅了し引き込んで集める手段として、嵩山少林寺で法脈継承を受けた義和門拳をもとに中国で学んだ各種の拳法を再編整理し、理論の裏付けを行い、戦中・戦後を通しての貴重な白兵戦の体験と創案を加えて、少林寺拳法を開創する事を思い立ちました。

少林寺拳法は武術の体系であると同時に「人づくりの行」であり、「護身錬鍛」「精神修養」「健康増進」の三徳を兼ね備える「身心一如」の修行法をとり、「技」「教え」「教育システム」を3本の柱としています。自分の身体と心を養いながら、他人とともに援け合い、幸せに生きることを説く「教え」と自身の成長を実感し、パートナーとともに上達を楽しむ「技法」、 そして、その教えと技法を遊離させず、相乗的なスパイラルとして機能させる「教育システム」が一体となっています。
人間は生まれながらに、どのようにも成長してゆける可能性を秘めています。
少林寺拳法は、その可能性を信じて自分を高め続けられる人、周囲の人々と協力して物心両面にわたって豊かな社会を築くために行動できる人を育てています。

少林寺拳法の特徴

拳禅一如 けんぜんいちにょ
「拳」は肉体を、「禅」は精神を意味します。身体と心は別々のものではなく、互いに影響を及ぼす一体のものです。少林寺拳法では、身体と心を、どちらかに偏らせることなく、バランスよく修養します。

力愛不二 りきあいふに
慈悲心や正義感に溢れていても、力がなければ、誰かの役に立ったり、助けたりすることはできません。また、どれだけ力があっても、誇りや信念がなければ、正しい力の使い方はできません。力と愛、理知と慈悲の調和こそ、少林寺拳法の行動規範です。

守主攻従 しゅしゅこうじゅう
少林寺拳法の技法は、不正な暴力から身を守るためにあります。そのため、まず守り、それから反撃する技法体系となっています。また、確かな守りの体勢を築くことで、相手の弱点を冷静に見極め、有効な反撃ができると考えています。

不殺活人 ふさつかつじん
少林寺拳法の技法は、誰かを傷つけるためのものではなく、自分や他人を守り、活かすためのものです。少林寺拳法の技法は、人の可能性を実感させ、成長の喜びを味わうために修練されます。

剛柔一体 ごうじゅういったい
少林寺拳法の技法には、突き・蹴りなどに対し、受け・かわしから当身で反撃する「剛法」と、手首を握る・衣服をつかむなどに対して、抜き・投げ・固めなどで反撃する「柔法」があります。剛法と柔法は、互いの特徴を活かしあい、巧みに組み合わせることによって、効果を倍増させることができます。

組手主体 くみてしゅたい
少林寺拳法の修練は、二人一組で行うことを原則とします。これは、相手の行動に適切かつ柔軟に対処できる実戦的な技法を養うためであると同時に、共に協力して上達し、その喜びを分かち合うためです。

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